青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

Ghost And Tape『Home』

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Ghost And Tapeとはバルセロナ在住のデンマーク人Heine Christensenのソロユニット。

最近愛聴しているのは電子音楽でありながら、チルウェイブでもなくダブステップでもなくウィッチハウスでもなくヴェイパーウェイヴ、いかにもヴィレッジヴァンガードやカフェなんかに置いてありそうなイージーリスニング然としたこのアルバムなのだ。極めてローでアナログな音像のフォークトロニカアンビエント。角の取れた丸みを帯びた響きのアコースティックギターの音色を基本として、サンプリング、フィールド音、電子音、ノイズカットアップなんかを組み合わせて「太陽」「水」「風」「草原」とかまぁそんなイメージを想起させるサウンドスケープを描く。「なんだやっぱり雰囲気物音楽じゃないか」なんてお思いになるかもしれないのだけど、1つだけGhost And Tapeの音楽には特徴的な所があって、古いレコードやテープを再生させた時に生じるチリチリしたノイズ音。

つまりこの音楽が鳴らす風景というのは記録されたものであるわけだ。であるからして、風景の音楽であるのだけど、「環境音楽」のような響きはない。間に1つ障害(カメラ)が挟まれているから。この距離感が僕はとっても気にいっている。きっと今は存在しない、けどかつて確かにそこにいた誰か(Gohost)の「記憶」が録音されたテープ。それをこっそりと再生させるのはこの上なく甘美な行為のように思えるのだ。