青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

両想い管打団! LIVE in 渋谷WWW


凄いものを観てしまった。両想い管打団!のライブをついに観る事ができたのだ。しかも、PAは西川文章。一体ステージには何人のミュージシャンがいたのだろう。音が、声が重なり合うというのはあんなにも美しい現象だったのか。それぞれに違う音を奏でる人達がみんなでせーので1つの曲を奏でる。実にシンプルな音楽の魅力の1つであるのだけど、その素晴らしさを痛感させられた。聞き馴染んだはずの片想いの「踊る理由」も、三田村管打団?の「キネンジロー」も、一段と輝いて聞こえる。あまりの多幸感に「ここ、どこ?天国?」となってしまうほどだったのだけど、よく聞いてみると、そんな彼岸に立ったような崇高な音楽ではなく、圧倒的にパワフルで下世話な人間の生命の音だった。桃源郷ってのは、どこかの遠い場所じゃなくて、今、僕達が暮らしている、此処の事。僕の人生はバラ色に変わった!である。音が鳴り止んでしまうのが、あまりにも名残惜しかったのだけど、どうやらこの幸せは持って帰る事のできる類のやつのようだった。今でも幸福感に包まれている。


追記として、とても印象的だったのは、終始連発されるMC.sirafuのドヤ顔。あんな音鳴らしちゃったらそりゃそうだ。最高です。あれだけの人数をバッグに従えても決して埋もれる事のない片岡シンのフロントマンとしてのスター性にも改めて惚れ直した次第です。あの人が歌うから、生活を近くに感じる。そして、アンコールで楽器をもたず登場し、手を前で組み佇む中尾勘二さん。あの人は彼岸に立っている気がします。「旅行」で披露したトロンボーンのプレイは時空が歪んでいるみたいだった。このライブはmapupの小田晶房さん(渋谷なぎ食堂店主)の企画する『pop underground showcase』

というイベントの1つ。今後も9月中、素晴らしい組み合わせのライブが連発されますので、要チェックである。