青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2012/08/15~)

結局3回もロロの公演に足を運んでしまった。3回目観賞時のトークゲストは監督のいまおかしんじ。三浦君がとにかく舞い上がってきょどっていたのだけど、いまおか監督への愛が漏れ出ていて、いいヴァイブスだった。いまおか監督が「昔の彼女を思い出した」と感想を残していた。ロロはカルチャーの引用によるフックのかけ方も凄いのだけど、パーソナルな記憶に対するフックのかけてきっぷりも秀逸なのだ。『父母姉僕弟君』の感想を書いてみたものの書きそびれていた事。あの素晴らしき観覧車の見立てをスルーしていた。ハイライトの1つなのに!中野成樹+フランケンズの田中佑弥と柿食う客の葉丸あすかのディラン&キャサリンの完成度が高い。ディラン&キャサリンで『優雅で感傷的な日本野球』をやろう、と思いついてしまったら確かにやらざるを得ない。しかし、「阪神桧山進次郎の生涯打率261」というネタがツボにはまる人の数はどれくらいなのだろうか。そういえば、葉丸あすかの色仕掛け作戦は3公演とも違う内容だった。フリー演技なのだろうか。篠崎大悟の「ボケテーヤ」が意味から解放されて”音”となるおかしみ。多賀麻美と小橋れなの歌の上手さ。基本的に出ている人みんな歌が上手かったのだけど、それが炸裂した大ネタ「We Are The World」の合唱。

あれをやる事自体「なんでやねん!」なのに、何故かマリリン・モンローとかがいる「なんでやねん!!!」加減。個人的にスティーヴィー・ワンダーの完成度の低さがツボでした。



お笑いのライブに行きたい。千鳥の単独公演『大漫才師』を見逃したのは痛恨のミスだ。久しぶりにYouTubeで色々お笑いの動画を探ってみたら、最近は各社パトロールを怠っているのか、黎明期の頃のようにライブ動画とか挙がっていることに気づく。貴重なものとしてオードリーの旧コンビ名ナイスミドル時代のネタがあがっていました。これが噂の春日のツッコミ。


あの伝説のブログ『根こそぎリンダ』が最終回を迎えた、とかなんとか。仕事を辞めて物書きを目指すらしい。当たり前だ。書いてもらわなくては困る。

「ね、キミは何を伝えたくて表現したくて書くの?」
「うーん……僕は表現欲って、金銭欲や名誉欲と同じくらい低俗なものだと思っててさ。まぁ僕はとっても低俗な男だから、四六時中そういう欲望につき動かされてるんだけど、でもさ。言葉に使役させられてる瞬間ってあるだろ。真っ白な世界で、『私』なんてつまらない存在は消え失せて、指だけが動く、大いなる存在に書かされているように錯覚する瞬間だ。幾ら自分のことを書いていても、他の誰かの魂のことをこそ書いているような気持ちになるとき。あそこに大事なものが隠されている思う」
「瞬間ね。あのときのオルガスムってやばいよね」

ただのセックスなんか比べものにならない。全人類とやってるみたいな気分になる。

こんな風に書けてしまう人間が書かないなんて。まじでちょー楽しみにしているからどうか死なないで欲しい。


4日間だけ休みをもらって旅行をしてきた。軽井沢に2泊、鎌倉に1泊。レンタカーを借りて出発するといきなりの大雨。ASKAの「はじまりはいつも雨」が好きなので、よしとしよう。SAKEROCKがあの曲をインストでカバーしていると知った時はそのセンスに嫉妬すらおぼえたものだ。天候が乱れすぎてカーナビがコワレル。軽井沢ではひたすらダラダラしていた。DVDを6本も観た。ブ旅先では軽いものを観たくなる。例えばクリス・コロンバスの『ホーム・アローン

監督のクリス・コロンバスというのは『グレムリン』『グーニーズ』の脚本、『ミセス・ダウト』『ハリー・ポッター』の初期3作の監督、とどれも素晴らしき家族向けムービーを何本も手がけている人物だったのだ。個人的にもどの作品も家族全員で観た温かい思い出に溢れています。ちなみに脚本のジョン・ヒューズも『ブレックファスト・クラブ』という傑作をものにしている監督だ。マコーレ・カルキン余命数ヶ月というニュースに胸を痛めつつ、当時8歳のカルキンの可愛さに目をこらした。旅先でトニー・スコットの死を悲しむ。なんだかこの写真の笑顔を見ていたら本当に涙が出てきた。

近作が『サブウェイ123激突』『アンストッパブル』という紛いもない傑作であるというのに。人生は不条理だ。ハリウッド映画のフレームでもって神話のようなものを描いてしまう類い稀なる才能を持った監督であったと思う。今だにメディアでは『トップ・ガン』と『トゥルー・ロマンス』だけで語られてしまっているのが悔しい。



鎌倉ではつげ義春の『貧困旅行記』でも登場する対僊閣という古い旅館に1泊した。


すぐそこに長谷寺、そして向かいには鰻屋。「おぉ、つげが書いていた通りだ」と感動する。そして、旅館も古くて趣のある建物で興奮。



廊下には佐藤製薬のサトちゃんのクラシックタイプが!

朝食は部屋まで持ってきてくれるし、鰯の畳焼きというのが香ばしくて美味いのだ。

おばあさんが1人で切り盛りしている感じだったのだけど、快適なホスピタリティで、鎌倉をじっくり観光したい人などにはオススメの宿泊先なのではないでしょうか。