青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

QN『New Country』

QNの3rdアルバム『New Country』が素晴らしい。

New Country

New Country

トラックがとにかくいい。耳が喜ぶ。直線的なゴリゴリしたビートのヒップヒップがあまり得意でない。ところが、QNの押しつけがましくなく、緩急自在に揺れるビートはあまりにグルービーで魅力的だ。管やピアノやシンセサイザーのループも心地いい。かと言って過度に音が詰められていないので楽に聞ける。となると、やはり歌われるのは半径500mの事で、友達と車に乗ってマック行って、TUTAYAでDVD借りて、部屋で見る、なんていう誰にも覚えのあるモラトリアムな風景がメロウに流れる「Cheez Doggs feat. JUMA」なんてもう最高なわけです。

かつ、強い意志がる。アルバムタイトルでもある「New Country」はリリックに頻出し、その半径500mの美しさを保つ事での革命。直接的な政治メッセージと言うのもアガるのだけど、やはり僕の根底には『LIFE』なんてタイトルのアルバムがあるわけで、こういうノリの方に肩入れしてしまう。「船出」における田我流の「エントランスはフリー」なんてリリックにも突き上げられるわけで。その「船出」での高らかな宣言の後のラストトラック「Flava」を意気込んで聞くと「近くのたい焼きでも買って帰る」なんてフロウが流れてくるわけで、愛さずにはいられない。でもでも、その新国家ってSIMI LABの事なんじゃないの!?という嘆きが伴うのが唯一の惜しむらく点であります。


しかし、若干21歳の天才。

単なる気まぐれかもしれないわけで、またすぐ戻ってくるんじゃないか、という気もしている。とりあえずはこのソロアルバムはSIMI LAB本体の1stより何倍も好きなわけで、素直に楽しみたいと思う。