青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

私立恵比寿中学『ワンマンライブ後夜祭』

もっと走れっ!!

もっと走れっ!!

ニューシングル『もっと走れっ!!』も好調の私立恵比寿中学の初ワンマンライブ。チケットが取れず不参加でしたが、その後夜祭に参加した。アイドルのライブになるとただでさえ緩い涙腺が更に緩み、終始涙ぐんでいた。炎天下のデパートの屋上だの、タワレコの地下だの、ショッピングモールの踊り場だの、で頑張っていた彼女たちがO-EASTの立派なサウンドシステムと照明で輝いている。胸がいっぱいになってしまう。見事にアイドル商法に乗せられてるじゃねぇか、って話ですが、いいんです!彼女達には幸せになって欲しい、と心から思うのです。しっかし、本当に楽しいライブだった。なんでも8日の初ワンマンライブは涙、涙のステージだったそうだけど、もうこの日はすでにネクストステージで、「もう学芸会とは呼ばせない」の宣言通りのキレキレのパフォーマンスでした。見違えるように綺麗な動線を描いた全力ダンス。あれで歌が生というのも素晴らしい。歌、ダンス、容姿とそれぞれに秀でたストライカー級がいるにも関わらず、あくまで10人をほぼ同列に扱うスタッフサイドは素敵だ。それは楽曲にも活きていて、10人の個性を知り尽くし愛しているからこそのマイクリレーはたまらないものがある。このパートはこの子が歌わなければならない、という必然に満ちた美しさがある。安本さんのダンスが素晴らしかった。あの安本さんから目に見えて頑張りが滲み出ているのだから。MCも良かった。両親に向けて「いつも最寄の駅まで迎えにきてくれてありがとう」と。愛情に包まれて育ってきたんだなぁ、というのがひしひし伝わってきてグッときた。


『もっと走れっ!!』に収録の3曲の素晴らしさをどう語れば、興味のない方に耳にしてもらえるのかわからないのが悔しい。前山田先生による刹那にバイバイを告げる「永遠に中学生」は文句なしの名曲だろう。これでもうライブの終わりもアイドル活動の終わりも怖くありません。「さつき が てんこもり」という方(ニコニコ動画界隈ではとても有名な方らしい)のペンによる「売れたいエモーション!」も全パートがフックと言っていい脅威の1曲だ。リズムチェンジの妙も注目。アルバムにはおそらく収録されないだろうから、シングルもマストアイテムでしょう。