所沢航空記念公園にて開催された常夏フェスのトリを務めたフジロッ久(仮)のライブが素晴らしかったのだ。バンド名も意味わからないので敬遠していたのですが、これは何事かと思うほどよかった。
メンバーのルックスがイカれていた。全身ピンクタイツ、ももクロTシャツに黄色いしおりんハチマキ、野比のび太ばり短パンにグラサン、半裸長髪ギタリスト、パンクかぶれのエモい人、紅一点メンバーは頭にタオルを巻いて何やらずっと叫んでいる。鮮やかなまでのはみ出し者の体現。そいつらがいっせーのせで大きな音を鳴らして、その音に合わせて同じようなはみ出し者達が狂ったように踊り暴れる。この圧倒的なまでの非生産的なエネルギーの無駄使い!美しいと思った。きっとそのエネルギーの無駄使いによって、彼らはまたクソみたいな毎日を生きていくエネルギーを得ているのだろう。回り回るエネルギーの循環である。
暴論だが、銀杏BOYZとかもういらないじゃん、なんて思ってしまう。なるほど、調べてみたらフジロッ久(仮)は銀杏BOYZの2005年のツアーに抜擢されて名をあげたバンドらしい。本人たちからしたら銀杏BOYZの名前を出されるのはウンザリなのかもしれないな。とは言え、今年初頭に出たファーストアルバム『コワレル』は銀杏BOYZ経由であるを隠す気がない名盤だ。
- アーティスト: フジロッ久(仮)
- 出版社/メーカー: I HATE SMOKE RECORDS
- 発売日: 2011/01/19
- メディア: CD
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とりあえずこれだけ聞いておこう。これぞ、キラーチューン。「あいどんわなだい」以来の衝撃。
ライブでも無茶苦茶やっているようで、実に間口が開かれている。そこが凄い好き。あんな汚い音なのに。航空記念公園のらライブでは子連れ夫婦や老夫婦がどんどん会場に集まってきていた。車椅子に乗った高齢のおじいさんはリズムまで刻んでいた。フジロッ久(仮)のビートが世を埋め尽くす日は来るのか!?