本屋さんを歩いていたら目についたその表紙に心奪われてしまい、いわゆる
ジャケ買い。これが大当たりでとてもうれしい。海外の漫画や
佐々木マキの系譜にある作家だと思う。いつか絵本を書く気がする。また、
つげ義春のようでもある。表紙を見てもらってもわかると思うのだけど、とにかく男の子の大切なものがギュウギュウに詰まった作品だ。1コマ、1コマに大切が敷き詰められていて、見るのが楽しい作品。その視覚的快感が突出している収録作「サイクリングライフ」は必読だ。細部を詰めていき、徐々に
ジオラマのように街が浮かび上がってくるのもいい。そして何より、夢を可視化されてしまうと、もうだめ。虜なのである。「男の子の憧れの夢」「睡眠で見る夢」両方の夢が体験できる傑作漫画短編集。
コマツシンヤ、要注目です。推薦帯は
本秀康!