青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

Corinne Bailey Rae LIVE in SHIBUYA AX


Corinne Bailey Raeの来日公演に行ってきた。スヌーザーでは、野田努が「ラウンジ・ミュージックだ」と書き、イギリスの批評家には「9.11の直後にこんな口当たりのいい音楽に酔えるか」と言っている、などと書かれていたそうで。まぁ、言いたい事はわかるのだけど、そんな事は知らない。こういうのは音楽が批評によって死んでいく瞬間だ。僕はこの先彼女の曲が街のどこかから流れてきたら、立ち止まり愛聴していた若かりし頃を想い涙するだろう。それがポップミュージックであり、タイムマシーンisポップミュージックなのだ。


で、ライブなのですが、これがまたすんばらしかったのです。

この映像と同じバンド編成。これがバカテク集団でして。特にリズム隊の凄まじさは脳内がグルグルになるんじゃないかと。ドラムソロ凄まじかったなぁ。彼女のLed zeppelin好きは伊達じゃないな、と思わせるグルーヴを奏でるバックバンドでした。しかし、歌も負けていない。巧い。そして、あの絶妙に黒くなり過ぎない声質。ほんと素晴らしいですね。彼女の歌の表現力の素晴らしさを称える言葉が出てこない。ライブレポートって難しいです。曲がいい。ブラックミュージック好きからネオアコ好き、J-POP好きまでもを魅了するライティングセンス。加えてBob marley、Prince、SLYといった黒い巨人たちの曲のカバーもあり。そこが浮き出ることなく、包みこめてしまう彼女の力量を賞賛したい。いいライブでした。コリーヌ、天使みたいな笑顔でチャーミングだったなぁ。

余談ですが、席がすっごいいい所で隣は渋谷陽一ピーター・バラカンでした。凄いですよね。批評されるんじゃないかとひやひやしました。かねてから彼女への愛を表明してやまなかったスガシカオもいました。とてもうれしそうでかわいかったですよ。