青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

たぶんこのまま素敵な日がずっと続くんだよ

小沢健二のライブを観て、全身がこれまでにない熱を帯びるのを感じた。小沢健二というのは、ポップカルチャーみたいなものに魅せられた若者が必ず辿り着いてしまう神様みたいな人だ。

いつか一緒に小沢健二のライブが見れるといいね
無理だろうけどね

これまで存在した数々の気の合う恋人同士は、こんな叶いっこない約束ばかりして、離ればなれになっていた事でしょう。


『LIFE』の曲達が懐メロになるどころか圧倒的な強度で現在進行形の音楽として鳴っていて、この音楽が再び街中に鳴り響いて欲しいと思った。街ゆく人に配って回りたいくらいだ。「ドアをノックするのは誰だ?」なんて本当に素晴らしくて、その熱量の放射に涙がこぼれた。小沢健二というのはかくもパワフルな人間だったなんだなぁ。聞きたい曲はだいたい演奏してくれた。『LIFE』からの楽曲のみならず、「流星ビバップ」も「夢が夢なら」も「さよならなんて云えないよ」も「天気読み」も「痛快ウキウキ通り」も「ローラースケート・パーク」も「戦場のボーイズライフ」も「カローラⅡにのって」まで! 11人編成の最高の演奏と熱量に溢れた歌声でもって。とにかくどの曲にも思い入れがありあすぎる。色々な場所で聞いてきたあの音が目の前で鳴っているというだけで、ずっと涙ぐむしかなかった。


「いちょう並木のセレナーデ」は本当に色々なものを精算してくれるような優しい鎮魂歌だった。

長い時間を僕らは過ごして 夜中に甘いキッスをして
今は忘れてしまった たくさんの話をした
やがて僕らが過ごした時間や 呼びかわしあった名前など
いつか遠くへ飛び去る 星屑の中のランデブー

「今夜はブギーバッグ」ではスチャダラパーがサプライズで登場。何百回とか聞いたあの曲が、ついに本物の布陣で。青木達也さんに捧げた「天使たちのシーン」は出色のゴスペル。改変されたその曲は「こっそり祈る」というより大きな愛の肯定として鳴り響いていた。演出、MCも素晴らしく、特にOPは既にこのライブが終わってしまうことを刹那く想っていた僕に優しく響いた。暗闇で聞いた音楽は優しく甘く響き、一生忘れることはないだろう。