青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

野木亜紀子『アンナチュラル』1話

うおー。思わず声が出てしまうほどにおもしろいではありませんか。脚本、役者、演出、編集、劇伴、衣装・・・あらゆる要素が90点越えを叩き出す超優等生の登場である。脚本は野木亜紀子。『空飛ぶ広報室』(2013)、『重版出来!』(2016)、『逃げるは恥だが…

坂元裕二『anone』1話

坂元裕二の新作ドラマ『anone』の放送がついに開始された。ジャンルレスゆえに、現段階ではまだまだ漠然とした印象だが、イメージを織り重ね、ストーリーを形作っていくその筆致はやはり郡を抜いている。1話における白眉は、偽札を巡る歪なカーチェイスで3…

最近のこと(2017/12/27~)

youtu.be ロロ+EMC feat. いわきっ子による「ミーツミーツミーツ」のライブ動画が公開された。本当にいい曲。2017年に1番素敵なメロディを書いてきたのは江本祐介に間違いなし。島田桃子さんのラップ(というかボイス)、やはり特別。ロロの新作『マジカル…

水曜日のダウンタウン「フューチャークロちゃん」

昨年の12月27日に放送された『水曜日のダウンタウン・2時間SP』をご覧になっただろうか。あれを観ずして、2017年は終われないというような大作である。嘘ツイートをまき散らす実態を暴露した8月の「リアルクロちゃん」あたりまでは気軽に笑い飛ばせていたク…

2017 BEST MUSIC 20 

例年30枚だったのがついに20枚に。移動中にラジオを聞く時間が増えたからかもしれない。『オードリーのオールナイトニッポン』と『ハライチのターン』に溢れんばかりの感謝を。ライブに行く回数はグッと減りましたし、音楽に関する文章を書く能力のなさを痛…

ミツメ『エスパー』

なんでもわかりあえてしまう2人。そんな”誰か”と出会ってしまうこと、それは生きる喜びを見つけたに等しい。しかし、そんな関係を「エスパー」と名付けた瞬間に、世界はなにやら不穏な気配を帯び始める。『ストレンジャー・シングス』への明確なオマージュが…

最近のこと(2017/12/11~)

メリークリスマス。『さむがりのサンタ』と『ホームアローン』で培ってきた、暖炉の暖かさに例えられるような、素敵なクリスマスの感触を取り戻したい。「イヴのラブホは満室」「リア充、死ね」といった双方の価値観がなくなった世界で、敬虔な気持ちで過ご…

軽井沢旅行記2017冬

年内まで有効の会員制のリゾートホテルのチケットをもらったので、せっかくなので泊まりに行くことにした。軽井沢の山奥のホテルである。しかし、会員制のホテルというのはよくわからない。チケットさえあれば会員のどんな遠縁であろうとも泊まれてしまうら…

宮藤官九郎『監獄のお姫さま』最終話

最終話、ここぞとばかりに時系列をシャッフルして事の真相が語られていくわけだけども、「計画は失敗に終わった・・・と見せかけて、実は成功でした」というような視聴者への揺さぶりは、どうにも下品に感じる。決定的な証拠を手にして、それなりの勝算があ…

長濱ねる1st写真集『ここから』

<Aパート> 1日あればいいの 人生には 1日あれば 大事な大事な1日があれば これは、坂元裕二が脚本を手掛けたテレビドラマ『Mother』(2010)において、田中裕子が発した台詞。長濱ねる(欅坂46)の1st写真集『ここから』があまりに眩くて、切なくて、胸…

最近のこと(2017/12/04~)

youtu.be ミツメの新曲「エスパー」が狂おしいほどに好き。バンドがこれまでに培ってきた数多のストロングポイントがギューっと集約されたような曲だ。そもそも「エスパー」というタイトルがいいし、新しくなったアーティスト写真だっていい。何もかもいいぞ…

渡辺梨加1st写真集『饒舌な眼差し』

器と魂の不一致。グループ屈指のパーフェクトビューティーなルックと、幼児のような魂。神様のうっかりミスとでも言うようなその”ズレ”が渡辺梨加(欅坂46)というアイドルの最大の魅力ではないだろうか。物言わぬアイドルである彼女が、心の底で何を考えて…

ドムドムバーガーというブルース

<A面> ドムドムバーガー、その響きだけで胸がトクンとなってしまう。あの空間こそ、私たちの”かつて”という気がする。1970年に出店した「ドムドムバーガー ダイエー原町田店」が日本で最初のハンバーガーショップである。これは『トリビアの泉』といったテ…

宮藤官九郎『監獄のお姫さま』8話

宮藤官九郎が描くテレビドラマはいつだって、社会からはみ出した者たちを描く。その”はみだし”は土地、学歴、年収、恋愛経験といった普遍的なコンプレックスに起因するものはもちろんだが、とりわけプロデューサー磯山晶と組むTBS制作クドカンドラマが常に主…

最近のこと(2017/11/27~)

月半ばに体調を崩してしまい、11月はほとんどブログを更新できなかった。ブログを開始してかれこれ7年ほど経つのですが(驚)、ここまで書かなかったのは初めての経験で、ちょっと焦ってしまった。どう書けばいいのか、わからなくなるのだ。文章というものは…

売野機子『ルポルタージュ』3巻

この3巻にして、売野機子の『ルポルタージュ』という作品は特別な領域に突入したように思う。まず、簡単にあらすじを説明しておこう。作品の舞台は2033年、そう遠くない未来の日本。90年代の恋愛ドラマブームの影響で恋愛結婚をした世代は、不仲・DV・セック…

最近のこと(2017/11/01~)

youtu.be Marker Starlingの新しい音源『Anchors&Ampersands』から。セルフカバー&カバー(ネッド・ドヒニーなど)をコンパイルした編集盤のような感じで、アルバムとしての緊張感のようなものには欠けるのですが、スムースでナイスなポップソングが詰まっ…

ロロ×キティエンターテインメント『父母姉僕弟君』

一度生まれた”好き”は消えない 故に、かつて発生した感情は、確実に未来へと繋がっている。古今東西のあらゆるボーイミーツガールを摂取した三浦直之が辿り着いたこの信念は、この『父母姉僕弟君』においては、”生まれることのなかった”子どもさえをも舞台の…

ザ・ダファー・ブラザーズ『ストレンジャー・シングス』シーズン2

どこか世界から虐げられたような者たちが、悪戦苦闘しながらも、彼らなりの”正しさ”でもって、物事を良き方向に物事を推し進めていく。そんな物語にたまらなく惹かれてしまう。これはもう、世界中の”子どもたち”がそうであるように、スティーヴン・スピルバ…

新しい地図『72時間ホンネテレビ』

毎日みんなで口にするのは「ああ あいつも来てればなぁ」って 本当に僕も同感だよ それだけが残念でしょうがないよ スチャダラパー「彼方からの手紙」 そこに”いない”と感じるってことは、実はむちゃくちゃ”いる”ということなのだ。『72時間ホンネテレビ』は…

最近のこと(2017/10/17~)

石田ゆり子のCMはいい。思わず、KIRIN FIREの缶コーヒー微糖(不味い)を購入してしまった。石田ゆり子にかかれば、あっという間に資本主義の犬である。今ならダイハツのムーブ(安全性能)もムロツヨシ(おもしろおじさん)も買えそう。石田ゆり子さんに今…

ラジオ「ハライチ岩井 フリートーク集」の凄味

突然ですが、2017年にリリースされた音源のベスト1が決定いたしました。「ハライチ岩井 フリートーク集」である。「ハライチのラジオがおもしろい」というのは何度も目にする文言でしたが、すでに放送が開始されているラジオ番組を新規で聞き始めるというの…

ほりぶん『牛久沼』

母娘が牛久沼で釣った立派な鰻を、町中の女達が奪い合う。そんな、およそ物語にはなり得なそうなあらすじだけの60分間を駆けめぐる。ほりぶん第4回公演『牛久沼』である。これが嘘みたいにおもしろい。ほりぶんの、と言うより鎌田順也の作る演劇はいつだって…

PUNPEE『Modern Times』

オープニングトラックの舞台は2015年。年老いたPUNPEEが、40年前にリリースされた自身のファーストアルバムを振り返るところから始まる。未来から過去への眼差しでもって、現在を紡ぎ出す。その構造は、サンプリングという過去の遺産を掘り下げる手法で花開…

宮藤官九郎『監獄のお姫さま』1話

TBSの「火曜ドラマ」枠に、満を持して宮藤官九郎が登場。出演女優陣の豪華さはもちろんのこと、企画・編成に磯山晶、メインチーフに金子文紀、とテレビドラマファンであればクレジットだけで涎をダラダラと垂らさずにはいられまい。あの『木更津キャッツアイ…

最近のこと(2017/10/09~)

長濱ねるのすべての画像の副題をワールドイズマインとしたい。長濱ねるさんのファースト写真集が12月に発売されるらしい。3冊買おう。ギリシャ撮影という渡辺梨加さんの写真集も当然楽しみ。しかし、急に寒くなった。とは言えもう10月も半分過ぎているのだか…

水曜日のダウンタウン「寝たら起きない王決定戦」

2017年10月11日放送の『水曜日のダウンタウン』の衝撃から抜け出せないでいる。PUNPEEの『MODERN TIMES』発売記念バージョンのOPもグッときてしまうし、冒頭の新企画「リアルスラムドッグミリオネア」もギャラクシー賞候補間違いなし。企画の発想力もさるこ…

ロロ『BGM』

高校演劇「いつ高シリーズ」、テレビドラマ『デリバリーお姉さんNEO』の成果かくやと言わんばかりに、三浦直之の書く会話がどこまでも瑞々しい。例えば、冒頭で泡之介が語る、金曜夜の恒例であった食事の為の家族ドライブの思い出。エピソードとして圧倒的に…

仙台ドライブ紀行

音楽を聞きながらドライブをして、そのゴールとしてロロ『BGM』の仙台公演を観る。ロードムービー劇である『BGM』を観た者ならば、誰もがひらめくであろうこのすばらしくてナイスチョイスな思いつきを、実行に踏み切ることにした。しかし、先週末からの体調…

『おじゃMAP!!』スペシャル「ザキヤマディレクターが撮る!! 香取慎吾&草彅剛の2人旅!!」

メンバー各々が単体で魅力的なのはもちろんなのだけども、やはりSMAPのメンバーが2人以上揃うと、その画面が異様にグルーヴするような感覚に陥る。なんてことない映像やトークでもずっと観ていられてしまう。もちろん、これはSMAPというグループへの思い入れ…